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今年の分科会、二つともICTとライティングに係る研究発表を選びました。 分科会第1部 第12分科会、「自律的学習者を育てる英語ライティング指導~対話型人工知能を用いて~」 発表者:愛媛県立新居浜西高等学校 福本拓真先生 助言者:高知大学 今井典子先生 新居浜西高は卒業生の50㌫が国公立大学に進学します。いわゆる進学校として、地域から認められ、期待されている学校でしょう。難易度で見ると、県下トップ10に入る学校です。 本研究はChatGPTを用いて英検のライティングにおいて、指導の 《ある程度の》 自動化、省力化への取り組みです。同校は積極的に英検受験の支援・プロモーションはしていないとのこと。受験する生徒が、自らライティングの添削指導を英語の先生に持ち込む形になるようです。 研究対象は英検準1級の受験者1名のライティング指導です。ChatGPTの利用時、教師による事前指導は実施していません。ChatGPTによる添削・助言は5回、指導される生徒の文章の変化を通時的に観察することで、どの様な変化が出てきたのか見ることができました。最初から相当の力ある生徒が書いた英文が、さらに上達する様子が分かりました。 分科会第2部 第22分科会、「自分の考えを英語で表現する力の育成~ICTを活用したライティングの取組~」 発表者:愛媛県立今治東中等教育学校 池田芙佐子先生 助言者:高知工科大学 長崎政浩先生 今治東中等教育学校の取り組みは、6年制の学校の特性をよく生かしたものだと思いました。 123年生が中学校、456年生が高等学校にあたります。23年生の授業に「コミュニケーション」があり、スピーチコンテストにつながる活動の土台になっているようです。 本研究で提示されたのはMicrosoft Teamsを利用し、一学年上の生徒が、書かれた作文へのフィードバックをするというものです。学年をまたいだインタラクションというのは、ICTの活用があればこそと思いました。また、この活動は作文を書く方も勉強になるが、フィードバックをする方が、おそらく書いた生徒よりも多く、深く「勉強」を要することにも注目です。教えるには学ばなければいけない。それがフィードバックをする方の学習支援にもなるわけです。
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